退職代行の種類と違い

admin

退職で悩みを抱える人でも手軽に退職できると注目を集めている「退職代行サービス」ですが、運営者によっては「退職ができない」などのトラブルが起こる可能性があることをご存知でしょうか。

そこでこのページでは、退職代行サービスを運営者別に3つに分類し、それぞれの特徴やメリット・デメリット、そして「自分に合った退職代行」を選ぶポイントまで詳しく解説します。

退職代行の種類

退職代行の種類

退職代行は、運営者によって大きく次の3種類に分類できます。

退職代行会社の種類
  • 民間企業が運営するもの
  • 労働組合が運営するもの
  • 弁護士が運営するもの

この違いは、退職代行として「法律上、どこまでの行為が認められるか」に直結する重要な違いとなっています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 民間企業が運営する退職代行

民間企業の退職代行

民間企業が運営する退職代行は、主に「依頼者の退職の意思をそのまま会社に伝える」という “伝書鳩” としての役割に特化しています。

    メリット
  • 料金が比較的安価(料金相場は2万円前後)
  • LINEなどで気軽に申し込みでき、対応がスピーディー
デメリット・注意点

弁護士法の制約により、民間企業の退職代行では「依頼者の代わりに意思決定をすること」は認められていません。

【弁護士法 第72条】非弁行為

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。

ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

【出典:e-Gov

そのため、以下のような「本人の代わりとなって会社と交渉する」ことが法律上できないことには注意が必要です。

  • 退職日の調整
  • 未払い賃金の支給
  • 有給休暇の消化

あくまで「辞める意思を会社へ伝える」代行にとどまるため、会社側がやり取りを拒絶したり、退職日や有給消化など条件面で揉めたりするケースでは退職内容の確定ができません。

2. 労働組合が運営する退職代行

労働組合の退職代行

労働組合(合同労働組合・ユニオン)が運営する退職代行は、労働組合法に基づき、会社との団体交渉権を持っている点が最大の特徴です。

【労働組合法 第6条】

労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のために使用者又はその団体と労働協約の締結その他の事項に関して交渉する権限を有する。

【出典:e-Gov

労働者が労働組合に加入し、組合員として代行を依頼すれば、組合(またはその委任を受けた者)が本人に代わって会社と正式に交渉できるということが、法律上明記されています。

    メリット
  • 退職意思の伝達だけでなく、退職日の調整・有給消化など交渉が可能
  • LINEなどで気軽に申し込みでき、対応がスピーディー
  • 料金が比較的安価(料金相場は2.2〜3万円程度)
  • 労働組合法という法的根拠に基づいて対応するため安心感がある
    デメリット・注意点
  • 雇用契約のない公務員や業務委託への対応はできない
  • 損害賠償請求や訴訟への対応はできない

労働組合法では、使用者が正当な理由なく団体交渉を拒否することを「不当労働行為」として禁止しています。そのため会社側は、労働組合からの団体交渉の申し入れに対して、原則として応じる義務を負います。

労働組合の退職代行は弁護士ほど対応範囲は広くないものの、会社が退職を拒否したり、有給消化を渋ったりするなど「話し合いが必要な場面」において、弁護士とは違った圧力をもって交渉できるのが強みです。

3. 弁護士が運営する退職代行

弁護士の退職代行

弁護士(弁護士法人)が運営する退職代行は、法律事務全般を扱う権限を持つため、退職代行の中でも最も対応範囲が広いタイプになります。

    メリット
  • 雇用契約のない公務員や業務委託への対応も可能
  • 会社との間の金銭トラブルの対応も可能
  • 会社から損害賠償請求をされるなど、法的トラブルの対応も可能
    デメリット・注意点
  • 料金相場が高め(5万円〜10万円程度)
  • 受任手続きに若干時間を要する
  • 弁護士事務所にとっては小規模な案件の為、対応のスピード感や親身さに差が出る場合も

雇用形態が「公務員・業務委託」の場合は、弁護士の退職代行のみ対応可能です。

また、すでに会社との関係がこじれていたり、パワハラ・未払い残業代・金銭トラブルなどの問題を抱えている、といったケースも弁護士の退職代行を利用するのが良いでしょう。

3種類の違いを一覧で比較

(表は左右にスクロールします)

運営者 民間企業 労働組合 弁護士
法的
根拠
なし 労働組合法 弁護士法
可能
業務
依頼者と会社間の伝達のみ 退職交渉全般で対応が可能 退職交渉+訴訟対応が可能
料金
相場
1.5〜3万円1.5〜3万円 2.2〜3万円2.2〜3万円 5〜10万円5〜10万円

ケース別 退職代行の選び方

退職代行の選び方

ケース1:とにかく早く辞めたい

会社との交渉事がほとんど発生しない見込みで、費用も抑えたい場合は民間企業の退職代行でも対応できることがあります。ただし「有給を使い切りたい」「退職日を調整したい」という要望が少しでもある場合は、労働組合の退職代行を検討しましょう。

ケース2:有給消化や退職日を交渉してほしい

このケースでは労働組合の退職代行が適しています。団体交渉権に基づいた交渉が可能で、費用と対応範囲のバランスが良いのも特徴です。

ケース3:未払い残業代や慰謝料の請求をしたい

損害賠償請求や訴訟リスクがある、あるいは金銭請求を会社にしたい場合は弁護士の退職代行を選ぶことになります。

まとめ

退職代行サービスは「誰が運営しているか」によって、できることの範囲が法律上明確に異なります。

運営者別の特徴
  1. 民間企業:1.5万円〜3万円
    退職意思の伝達のみ。安価でスピーディーだが交渉はできない
  2. 労働組合:2.2万円〜3万円
    団体交渉権に基づき有給消化や退職条件の交渉が可能。価格と対応範囲のバランスが良い
  3. 弁護士:5.5万円〜10万円
    法律事務全般に対応。トラブルや金銭請求まで一貫して任せられるが費用は高め

運営者別の特徴を把握した上で、自分の状況に「交渉が必要かどうか」「トラブルの火種があるかどうか」を照らし合わせながら選ぶことが、後悔しない退職代行選びの第一歩です。

退職代行の種類と違い まとめ

 

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運営者情報

名称 退職代行 退職サポート
運営者 合同労働組合「私のユニオン」
所在地 〒160-0023
東京都新宿区西新宿3-3-13
西新宿水間ビル6階
連絡先 info@taishoku-daiko.org
業務内容 退職に関連する労働問題の解決・サポート
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